ご当地グルメ研究家の椿です。
今回は四国にやって来たよー。
愛媛県今治市は造船とタオルの生産が盛んな地域で、ゆるキャラの『いまばりバリィさん』も人気。
魚介類も当然美味しいんだけど、串に刺さない焼鳥(鉄板焼鳥)や、せんざんぎ(鶏の唐揚げ)があったりする、肉系ローカルフード多発地帯。
その中のひとつ『焼豚玉子飯』を求めて中華屋さんへGO!
やって来たのは重松飯店(しげまつはんてん)。
通称・重飯(しげはん)と呼ばれ、地元で愛される中華料理屋さん。
ラーメンや丼もの、一品料理もたくさんあり、日替わりセットも充実しているため、いつも常連客や観光客で賑わっている。
サラリーマンのおじさんは、がっつりボリューミーなセットを頼んでいる人が多い。
だが、椿は脇目もふらず『焼豚玉子飯』をオーダー!
ちなみに、『焼豚玉子飯』は、そのまんま「やきぶた たまごめし」と読む。
わほっ、キタよ〜、焼豚卵飯♪
なかなか潔い佇まいでしょ。
読み方だけではなく、見た目もそのまんまなのだが。
ご飯の上には、見事なプルプル度合いの目玉焼きが2個、堂々と鎮座!
卵好きにはたまらない、そそられるビジュアル。
コイツらをいつプチっといくのか、ちょっと悩ましいんだよねぇ。
……と思ったら
悩やむヒマもなく、黄身を潰してしもうた……orz
目玉焼きの下にはスライスされた焼豚が敷き詰められ、特製の甘辛いタレがたっぷりかかっている。
そう、だから焼豚玉子飯と呼ばれているのだ。
そして、お箸を使わずレンゲで食べるのがお約束!
レンゲで焼豚を刻みながら、おりゃ~っと気合いを入れて、全体を混ぜながら食べていく。
黄身と甘辛いタレが混ざった濃厚な味が、ツヤツヤのご飯にまとわりつくのがたまらな〜い!
ものすごくシンプルな料理でありながら、奥深い味わい。
愛媛では甘い味つけが好まれることもあり、タレは甘めのようなんだけど、それもまたイイのよね。
ホカホカご飯に、目玉焼き、焼豚、そしてタレ、これらが見事な三位一体となるわけだ。
……ん?
タレを入れると四位一体か???
あっ、ラーメンも昔ながらの中華そばって感じで美味しいよー。
セットもあるので、男性にはそっちがオススメ!
歴史を遡ると、今から40年以上前のこと。
かつて存在した「五番閣」という中華屋さんでまかない料理として作られていたのがそのルーツだ。
お店にある材料でササッと作れて、美味しくてお腹いっぱいになるから……と人気だったらしい。
そして、かつて「五番閣」で働いていた人が独立したのが昭和40年代。
「白楽天」と「重松飯店」の2店舗で提供するようになり、それが口コミで広がって、今やいろんなお店で定番メニューとなったのだ。
現在は市内の飲食店の約70店で食べられ、観光客もわざわざ訪れる人気のご当地グルメ!
スーパーなどのお弁当やお惣菜コーナーにも『焼豚玉子飯』が置かれているし、焼豚玉子飯用の特製ダレも販売されている。
ゴールデンウィークなどで四国へ行く人はぜひお試しを!