ラーメンフリーク歴、18年以上。
そして、ここ数年間は、毎年700杯から800杯ものラーメンを戴くという、文字どおり「麺漬け」の日々を送っている私。
すなわち、私にとってラーメンとは、皆様方にとっての米穀と同じく、日常食に他ならないのだが、そんな私でも、出逢った瞬間一目惚れしてしまい、他店への訪問を差し置いてでも、定期的に食べに通わずにはいられない禁断の1杯が、ごくまれに存在する。
そのような禁断の1杯は、概して、他店では決して味わえないオリジナリティの権化。
そして、いずれも抜群にジャンキー!
もちろん、そのようなラーメンであるがゆえに、食べ手を選ぶ可能性は大いにある。いや、食べ手を選ぶ。
が、ハマったときの破壊力たるや、抜群!
皆様の今後の「食」人生を左右しかねないほどの、運命的な1杯となるだろう。
今回は、そんな可能性を秘めたラーメン「4杯」を厳選して御紹介したい。
『肉そばごん』の野心的挑戦!ラーメンとそば(蕎麦)の間隙を突く逸品「シビレまぜそば」
最初に御紹介させていただくのは、虎ノ門『肉そばごん』が提供する「シビレまぜそば」。
同店は、精肉卸の名門『ヤザワミート』が経営する日本そば屋であるが、従来のそば屋のメニューには存在しなかった、オリジナリティ溢れるメニューを精力的に提供。
メニューは、「肉そば」「つけそば」「シビレまぜそば」の3種類。
中でも、特に印象深いのが「シビレまぜそば」だ。
ビジュアルはまるで、現在、首都圏ラーメンシーンにおいて破竹の進撃を続ける「台湾まぜそば」のよう。
しかしながら同メニューは、とある一点において、「台湾まぜそば」とは決定的に異なる。
それは、麺が「日本そば」であるということだ。
これまで「台湾まぜそば」を食べたことがある方も、是非、一度同メニューを味わっていただきたい。
麺が日本そばであるだけで、あたかも別の食べ物であるかのように印象が激変する。
その変わりように、大きな衝撃を覚えるに違いない。
紹介しているお店はこちら!
- 肉そば ごん
- そば
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限りなく野武士的!『ラーメン富士丸』が繰り出すラーメンと油そばの両刀
ラーメン二郎から独立し、現在、首都圏に3店舗を構える『ラーメン富士丸』。
超極太麺と中毒性を有するスープの組合せを特徴とする同店は、各店舗ごとに熱狂的なファンがいることでも知られる。
今回御紹介するのは、そのうちの1軒『明治通り都電梶原店』で提供している、知る人ぞ知る人気メニューだ。
品名は、ズバリ「白(しろ)」。
通常のラーメンの麺の3分の1程度を「油そば」として提供するメニューであり、『富士丸』における最大の魅力のひとつである極太麺を、スープのマスキングを介さず、ストレートに堪能できる(写真左下が「白」)。
「油そば」の構成は、大蛇のようにうねる極太麺と、甘辛く味付けられたほぐし豚、固形脂とネギのみと、限りなくシンプル。
が、ひと口啜れば、これ以上のアイテムは蛇足に過ぎないことに気付くはずだ。
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- 富士丸 梶原店
- ラーメン 都電荒川線 梶原駅 徒歩2分
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その威圧感は規格外!『山辺栄屋支店』の「もやしラーメン」
山形県の『栄屋』と言えば、同県を代表する御当地ラーメンのひとつである「冷やしラーメン」で知られるが、今回御紹介する『山辺支店』の看板メニューは、おそらく「冷やしラーメン」ではない。
紛れもなく、「もやしラーメン」が堂々不動のフラッグシップメニューだ。
画像をご覧いただければ、その看板メニュー性の一端が垣間見えるだろうか。
巨大な丼の縁ギリギリまで、なみなみと湛えられた餡かけ。
表面張力でこらえ切ることができずに、所々、丼から決壊してしまっている。
驚くのは、ビジュアルだけではない。
ひとたびスープを啜れば、餡に封じ込められた熱と、餡に混ぜ込まれた黒コショウの刺激とのダブルパンチが容赦なく食べ手に襲い掛かる。
このような超ド級の1杯であるがゆえに、食べ終わったときの達成感はひとしお。
ラーメン好きを自認する方であれば、是非ともチャレンジしてもらいたい意欲作だ。
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デカ盛り界の殿堂店『やよい食堂』の「カレーそば」は、ラーメン好きにとっても要チェック!
デカ盛りの殿堂店として全国的に名声が轟きわたる、千葉県野田市の『やよい食堂』。
しかしながら、そんな同店が、ラーメン好きにとっても注目に値する店であることを知る者は、意外にも少ない。
お薦めメニューは、画像の「カレーそば」。
トロトロに煮込まれた大量の玉ネギから沁み出る朴訥な甘味がノスタルジーを惹起させる、家庭的な味付けのカレールウ。
麺を啜り上げる都度、このカレールウが大量に口の中に飛び込んでくる。
オーソドックスな醤油ラーメンに豪快にぶっ掛けられたカレー。
盛り付けこそ荒々しいが、穏やかな家庭の味を想起させる1杯は、定期的に食べたくなる永遠のスタンダードだ。
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- やよい食堂
- 定食屋 野田東武線 愛宕駅 徒歩15分
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