クラフトビールブームの昨今ですが、やはり老舗の酒場ではナショナルブランドが似合います。
とくに、現存する日本最古のビールブランド「サッポロラガービール」は創業当初からほとんど変わらぬデザインと、昔ながらの加熱処理ビールということで、とくに酒場ファンの間で人気の高いビールです。
ラベルに描かれた星マークは北海道開拓使のシンボル。この★が特長的なので、昔から「赤星」なんて呼ばれています。
そんな赤星が飲める、大衆酒場ファン必見の飲み屋を5つ紹介します。
溜池山王「あべちゃん」 東京の中心でもいつもの笑顔
首相官邸と目と鼻の先にある、おそらく最も政治の中心に近い老舗の大衆酒場「あべちゃん」。きれいな建物に囲まれながらも、昔の飲み屋の雰囲気がそのまま残るお店です。
ビールは赤星、おつまみは煮込みにもつ焼き。ここの煮込みは甘めですき焼き風の味。七味をたっぷりかけていただきます。もつ焼きは1本あたりが実に大きく食べごたえたっぷり。カシラの熱々の肉汁をハフハフしながら食べたあと、その余韻を追いかけるように赤星を。うん、やっぱりこれですね!
柚子の風味が効いたつくねもぜひ食べてみてほしいです。
界隈で働くサラリーマンで賑わう店内。最近は女性のお一人様も増えてきました。どんな場所でも酒場で楽しむ人の笑顔は変わりません。この場所でこれからもずっと続いてほしいお店です。
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神田「まつや」 文豪が愛した江戸の味
出版業界御用達、池波正太郎も通い続けた老舗蕎麦店「まつや」。明治17年の創業で建物も当時の雰囲気を残す風格ある佇まい。と書くとなんともハードルが高く感じてしまいますが、ここは日常使いにオススメ。
お蕎麦を食べる前に軽くつまみながら飲むことを「蕎麦前」といいますが、まつやはその蕎麦前がとても似合います。
湯葉わさびをお摘みに小さめのビアタンでくいっと飲む赤星もまた美味しい。もう少し飲みたいなとなれば、菊正宗1合をそば味噌で。
最後に温かいお蕎麦を頂きましょう。出汁の効いた少し濃い目のつゆ汁はどこか下町の味です。
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西荻窪「牛串牛鍋 じげん」 牛肉一筋30年の味
大阪の天満にあった牛串ホルモンのお店が東京に移転。親方は肉卸を経験後に牛串店を始めた牛肉のプロフェッショナルです。大阪の頃から親方の串のファンですが、そのころから瓶ビールはサッポロラガーです。
牛串には赤星が合うんだよ、と親方が言うとおり、余韻の苦味とホルモンの脂の旨味が絶妙な組み合わせ。東京だともつ焼き屋で赤星はよくありますが、牛とも相性がいいです。
西荻窪のじげんは、まだ東京に移転してから1年程度なので老舗のオーラはありませんが、串の打ち方をみるだけでも「ここはいい」と思えるはず。
店内は明るく清潔感もあり、場所柄家族連れも多いので、飲み屋デートや家族で飲みに行くときにはここをぜひ思い出して欲しいです。
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- 牛串牛鍋 じげん
- 牛串牛鍋居酒屋 JR 西荻窪駅 徒歩1分
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練馬「金ちゃん」 住宅街で愛されるいつもの店
中央線は各駅に巨大な飲み屋街と銘店と言われているお店を抱えていますが、平行する私鉄はあまり知られていません。でも、地元の人が絶対贔屓にしているお店ってあるもので、例えば練馬ならばここ「金ちゃん」。
このお店は客層がとにかく幅広い。まさに老若男女に愛されているお店といえます。ご年配の紳士たちはカウンターでいつもの面々と横並びになって顔を赤くしながらお酒を楽しみ、カップルや若いお客さんたちはテーブルでメートルをあげています。
もつ焼き屋ですがサイドメニューも豊富で、毎日通うというお客さんがいるのも納得です。この周辺の飲み屋のなかでもひときわ戦後の酒場感があり、やはり赤星はよく似合っています。
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- 練馬 金ちゃん
- もつ焼き 都営大江戸線(放射部) 練馬駅 A1口 徒歩1分
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南阿佐ヶ谷「つきのや」 まるで魚河岸食堂
珍しい魚で飲むならばここ。お店の内装は飾りっけは皆無。魚河岸か港町の食堂で飲んでいるように錯覚する空間です。
とにかく魚のレベルが高い。おまかせで頼んでおけば間違いありません。お刺身のほかにも種類豊富な魚介系料理は何度みてもワクワクします。
魚ではないのですが、ボリューム満点の唐揚げも食べてみてほしいです。竜田揚げ風になっていて、案外魚料理の邪魔をしないです。
しめ鯖の旨味の余韻にも、煮魚のほろっとする美味しさにも、苦味と旨味の赤星はよくあいます。日本酒も珍しいものが多くてビールの後に試して欲しいです。
開店待ちをする常連さんも多く、食べに行くならば予約するか早い時間に目指すことをオススメします。杉並区役所のそばとはいえ、近くに代わりになるお店はほとんどありませんので。