立花山（たちばなやま）の麓で屋号も『たちはな』と名乗る、手打ち蕎麦の専門店！

立花山は、福岡県粕屋郡新宮町と福岡市東区にまたがる、標高367.1mの初心者にも登りやすい山で、その昔、山頂一帯には『立花山城』が存在していました。

登山道沿いには、まだ一部石垣などが残っておりますが、山頂からは福岡市を一望できる眺めの良さで、女性の登山客も多く訪れております。

そんな立花山登山口のすぐそばで、昨年暮れに開業され『生そば工房 たちはな』、水や空気が綺麗な山間ならではの蕎麦をご紹介致します。

1．まずは味わって頂きたい、店主の拘りが感じられる「もり蕎麦」

「もり蕎麦（700円・税抜）」

切手サイズの海苔が散らされていますが、蕎麦はツヤがよく何もつけずにすすっても風味がきちんと感じられます。

細めに切り揃えられ、すすった後の喉越しがとても心地よく、まさに「喉で味わう」ことを実感できます♪

かえしは、節系の旨みと醤油の甘みが活かされており、しょっぱさが上手に抑えられています。

薬味は山葵と白ネギですが、蕎麦は山葵のみで頂くようにして、白ネギは蕎麦湯に浮かべて楽しむのがお勧めです！

2．九州では、ほとんど見かけない「温もり蕎麦」

「温もり蕎麦（750円・税抜）」

注文すると最初に、空の笊とかえし・薬味、そして生卵が運ばれてきます。

店主の説明に従って、かえしと生卵を混ぜ合わせていると、丼に入った熱々の茹で汁と蕎麦が運ばれてきます！

うどんで言う「釜揚げ」みたいな状態で、熱々のまま蕎麦を摘んで笊の上に置いて、そこで水気を落としてから卵入りのかえしで頂きます。

卵はお好みで、全卵でも黄身だけでも構わないとの事ですが、私的には黄身だけの方がお勧めです。

熱々なので、食べ進むにつれて黄身の絡みが良くなり、蕎麦の風味と黄身の相性を味わえる一品です。

3．つゆの味わいの変化が楽しめる、煮汁も熱々の「きつねそば」

「きつねそば（700円・税抜）」

福岡では、きつねと言えば「うどん」の方が断然ポピュラーですが、蕎麦で頂くのも私は嫌いではありません。

甘めの味付けで炊かれた油揚げは、つゆに浸しても煮汁をたっぷり含んでいて、具材としての役割をきちんと果たしてくれます。

他は白ネギのみのシンプルな一杯ですが、時間と共につゆと煮汁が混ざり合って、ゆっくりと味の変化を感じることが出来ます♪

この日は付け合せに、椎茸と筍を炊いた物が添えられていましたが、これまた上品な味わいの箸休めとして、店主の心遣いが感じられます。

かしわ飯のおにぎりをお持ち帰りしましたが、鶏肉の旨みがしっかりと主張していて、ブランド名は未確認ながら地鶏と推測され、素朴ながらも力強い味わいが堪らない一品です。

4．やはり、蕎麦といえば私も大好物の「鴨南蛮そば」

「鴨南蛮そば（1,100円・税抜）」

 

面白い形をした丼ですが、つゆの香りに鼻先がくすぐられ、たちまち食欲を刺激されます！

 

鴨は肉厚なものが５枚浮かんで、つゆに旨味を滲ませながらも、肉自体にもちゃんと旨味が残っており、しかも柔らかいので高齢のお客さまにでも大丈夫♪お約束の焼き葱も、食べやすいように縦半分にカットされており、歯間に挟まりやすい食材への配慮が感じられます。

 

実際、登山に来られる年配のお客さんも沢山おられ、味付けも濃さの好みを注文時に確認されていました！

つゆは出汁感が抑えめで、鴨の旨みが引き立つようにされている感じですが、薬味に山葵がついて来ます。

笊と同様に、軽く摘んで蕎麦と一緒にすすると、これが不思議なことに何故か合うんです！

柚子胡椒や粉山椒を出されるお店は多いですが、店主が試して「合う」と感じたからこその薬味であり、そこは店側の解釈に従って間違いはないと、改めて感じた次第です♪

他にもこちらでは、手打ち蕎麦の持ち帰りも可能なので、それを買いに来られるお客様もおられます。

また、行くたびに必ずカツ丼を召し上がられている方が居て、それだけ出汁が旨いという証でもあり近いうちに頂きに参ります♪

 

紹介しているお店はこちら！
店名：生そば工房 たちはな
住所：福岡県糟屋郡新宮町立花口1088-8
電話番号：070-2374-1234
営業時間：11:00～19:00
定休日：水曜日