古くからの付き合いが生んだ、新しい美味しさ
2018年9月1日から11月30日までの期間限定で、パレスホテル東京1階の『ザ パレス ラウンジ』にて清酒「八海山」でお馴染みの「八海醸造」とコラボレーションしたパンが販売中です。
日本酒の製造過程から生まれる麹や甘酒、酒粕という和素材を、ホテルで培われた洋の技術で加工したスペシャルメニューです。
パンは地下1階のペストリーショップ「スイーツ&デリ」での取り扱い、「酒粕味噌のパン ド カンパーニュ」(1,200円)、「塩麹とリコッタチーズのサーモンデニッシュ」(400円)、「酒粕の抹茶マフィン」(300円)の3種類です。
「酒粕味噌のパン ド カンパーニュ」は生地に酒粕味噌を練り込み、自家製酵母と酒粕を合わせたオリジナル酵母で発酵させた和風パン。後味に感じる程度のほのかな味噌風味、酒粕の甘味、どこでも食べたことのない複雑で奥深い味わいです。
もともとパレスホテル東京と「八海醸造」は、オリジナルの日本酒「壱ノ壱ノ壱」を醸しているほどの間柄。歴史と伝統を継承しながら、常に新しい価値を追求し続けるという共通の理念を具現化しようという試みの一環で、他にカクテルやアフタヌーンティーなども提供されています。
麹・甘酒・酒粕が醸す、美味しさのハーモニー
パンを利用したメニューも盛り込まれたアフタヌーンティーもおすすめ。こちらは1階の「ザ パレス ラウンジ」で味わえます。
和テイストのアフタヌーンティーは三段のお重に盛り込まれています。お重の一段目、いわゆるセイボリーの中にはフォカッチャが生ハムやサーモンを乗せて登場します。
セイボリーとは、スイーツの箸休めとなるしょっぱいお料理です。
アフタヌーンティーは、主にスイーツ好きの女性を対象としたものですが、いくら好きでも甘い物ばかりを食べ続けていると、少ししょっぱいものを食べたくなるもの。一般的にはそれを考慮してメニューの中に取り入れられるのがセイボリーです。
この「八海山」コラボレーションのアフタヌーンティーも、二段目、三段目、別段で合計10品のスイーツ、そして6品のセイボリーで甘いとしょっぱいをバランスよく取り入れて構成されています。
本来しょっぱいセイボリーはスイーツの甘さを一度リセットするために食べるもの。つまり、口中に広がる甘みをしょっぱさで打ち消すために食べるものです。
ですが、スイーツにもセイボリーにも全てに麹などのコラボレーション素材が使われている「八海山」コラボレーションの場合は全体が共通した風味を持っているため、打ち消すのではなく次へ移行する時に少し流れを変えるのみに留まり、一体化したメニューとなっているのです。
実は、私はほぼ箸休めを必要とせずに、まずスイーツを全て食べきってしまいました。スイーツでもあり、クイックブレッドの一種としてパン屋さんで扱われることもあるスコーンは別段に2つ、ボリュームがあるようにも見えますが、ぺろりと完食してしまったのには理由があります。
第一の理由は、麹・甘酒・酒粕の持つ自然な甘さを活かしているので、爽やかな後味だったこと。
そして第二の理由は、ひとつひとつのメニューに麹などのコラボレーション素材が奥ゆかしく使われており、次はどんな仕立てなのだろうと気になって仕方がなかったからでした。
期間限定の季節の味
『ザ パレス ラウンジ』では、3ヶ月に一度アフタヌーンティーのメニューを変更して、和の要素として季節の味わいを提供しています。
繰り返しになりますが、「八海山」コラボレーションメニューは秋限定で11月30日まで。ここまで読んで気になった方は、買い逃しや食べ逃しのないようにご注意ください!
パンは終日購入可能ですが、アフタヌーンティーの提供時間は13:00~16:30、土曜日・日曜日・祝日は14:00からとなっています。来店時間が15時までなら予約も受け付けてくれます。
試作を繰り返し、八海醸造の方とも試食を重ねて作り上げた、和のコラボレーションを是非味わってみて下さい。
*他の「八海山」コラボレーション商品のカクテルは1階のメインバーとロビーラウンジでの扱いとなります。