例年よりも桜の開花が早く、気分はすっかり春モード。新年度が始まって、新しい物にもたくさん巡り合えそうな季節に突入です。
でも、新しいものに囲まれ過ぎると、ふと、懐かしいものにも触れたくなることってありませんか?
今回はそんな時にピッタリな、ノスタルジックな空間も味わえるパン屋さんとそこに併設されている喫茶室をご紹介しましょう!
あの頃に帰りたい!
と思われる方、必見です。
場所はJR、地下鉄池袋駅東口。駅を出たロータリーの向こう側すぐのところにあります。
「タカセ 池袋本店」。
創業は1920年。四国から上京した初代が、池袋にてパンの製造と販売を開始し、その後パン、洋菓子と並行して、森永チェーンの一環としてレストランを経営。戦後暫くののちに「タカセ」と屋号を変えて現在に至るそうです。
趣あるビルは当時のままのようで、物販のある1階は、パン屋さんというよりも、ケーキ屋さんといった感じです。入口から見える正面には、大きな冷蔵ケースが置かれていて、そこには美味しそうなケーキがたくさん並べられていました。
早速店内に入ってみると、懐かし系のパンがいっぱい♪心躍りまくりです。パンはお惣菜系やスイーツ系、サンドイッチなどバリエーションはとっても豊富。お値段リーズナブルなのに、サンドイッチなどは大丈夫なの?ってこちらが心配するぐらいのビッグサイズで、小食男子なら一個で十分お腹いっぱいになれるレベルです。
ちょうどランチ時間帯でしたので、選び放題の中、いくつか買ってみました。
こちらはタマゴと野菜のミックスサンド。どうしても外せないタマゴサンドです。適度なつぶし具合と、マヨネーズの量で、手作り感満載です。野菜サンドはキュウリやトマトの水分の多いものが挟まれていましたが、マヨネーズのおかげもあって、べしゃっとしていませんでした。
サンドイッチにしてはやや厚めのパンなので、お腹にズッシリたまります。女性ならこれ一つ、あるいは小さなおやつパンをプラスすれば十分ランチになるでしょう。
こちらは名物パンのひとつの「カステ」。カステラをパン生地で巻いて、その上にアイシングなどを施したスイーツパンです。
カステラをパン生地で巻くっていうその発想にびっくり!なんだかモサモサしてそうな気がしましたが、実際食べてみると、これが意外と相性バッチリなんです。中のカステラがしっとりしてクセになりそう。他では見かけないパンなので、こちらは是非買ってみてくださいね。甘さしっかりなので、お供はブラックコーヒーなど無糖なものをどうぞ。
2階、3階、9階はレストラン&喫茶室です。場所によって提供されているメニューが違います。こちらは2階の喫茶室で提供されているピザトースト。軽食だけでなく、物販で販売されているケーキやパフェ、あんみつなどのスイーツも充実していました。
長方形のちょっと珍しい形の角食パンに、玉ねぎ、ハム、チーズ、ピーマンという王道の具材が載せられたピザトースト。でも、こちらはピザソースは使われておらず、ケチャップがかけられているところがオツなんです。ケチャップのおかげで、他で食べるピザトーストよりも少し甘めの仕上がり。お子様ウケしそうなピザトーストでした。
2階の喫茶室は、イマドキ珍しい喫煙可。嫌煙家の方にはちょっぴり厳しいシチュエーションですが、愛煙家の方にはオアシスとなっているようです。時が止まったような店内もなかなか味があってよかったです。
また、本店の裏手にあるのが、このコーヒーサロン。本店の工場で焼き上げられたパンや、その場でプレスしてくれるパニーニなどが食べられます。ひとりでサクッと食べたい時にはこちらの利用がいいかもしれません。
2階の喫茶室の入口にある、メニューのサンプル棚。デパート以外にもまだこういうものが残っているのか、とちょっぴり感動モノです。これを見に行ってみるだけでも価値があるような気がしました。
店内は、若者の街池袋らしからぬ、年配の方達が多かったです。きっと、このノスタルジックな空間と懐かしい味を求めてやってきているのかもしれません。
新しい波の中、ほんの少し羽を休めに、今日のランチに行ってみてはいかがでしょうか?