フードメディア・ディレクターの福田美佐子です。
静かな住宅街が広がる神泉・松濤エリアに2016年7月にオープンした「AURELIO(アウレリオ)」は、神泉駅から徒歩3分ほどの立地で、イタリアの郷土料理と自然派ワインをカジュアルに楽しめるお店です。現在ではすでに予約なしでははいれないほどの人気ぶりです。
店内はカウンターとテーブル席がありますが、おすすめはカウンター。ソムリエオーナーの大本氏のホスピタリティ溢れる接客で、ひとりでもワイン好きだったらウエルカム!といった雰囲気がとても心地がいいんです。
グラスワインは常に10種類以上、500円からとリーズナブル
ワインはすべてイタリアの自然派ワイン。グラスでいただけるワインは白・赤10種類以上あり、1杯500円からとお手頃。ちなみにここの自然派ワインはクセはなく、きれいな味のものばかり。ワインはあまり詳しくないからなあ、と思っている方も大丈夫。好みを伝えれば、ピッタリのものを説明してくれながら提供してくれるのです。
個人的に好みなのがイタリアの自然派らしい、微発砲ロゼやオレンジワイン。もちろん、白や赤も軽やかでジューシーなものが多く、どれも外れ無し。私がいただいたものから少しご紹介しますね。
「マルヴァジア ローザ 2014 カミッロ ドナーティ (Malvasia Rosa Frizzante Camillo Donati)」。
イタリア・エミリアロマーニャ、葡萄はマルヴァジアアロマティカディカンディア95%、黒ブドウ5%。マルヴァジア穏やかな辛口が感じられつつ、黒ブドウ独特の旨みがプラスされて最初から最後までまったりと飲み続けられる万能タイプ。
シャルドネ・セレツィオーネ ラ・ボーラ・ディ・カンテ(CHARDONNAY SELEZIONE LA BORA DI KANTE)」。
イタリア・フリウリ、ぶどうはシャルドネ100%。まろやかでリッチな旨味と穏やかな酸、ちょっとだけスモークな香りもあり、まったくシャルドネっぽくない。いい意味で個性的で美味しいワイン。
素敵ワインには素朴なイタリア郷土料理を合わせて
お料理は北イタリアで5年間修行を積んだ実力派の鈴木シェフ。食材を生かしつつ、シンプルですが手間を惜しまないメニューばかり。一人用にもボリュームを調整してくれるので、どんな料理も気兼ねなくオーダーすることができます。
まずワインに合わせたいのが「お得な冷前菜の盛り合わせ」。
鰯のエスカベッシュ、フリッタータ、カポナータ、インボルティーニ、大麦のサラダ、ウサギのサラダなどなど、ワインのアテにびったりな盛り合わせで、一人でもいろいろいただけるのが嬉しい一皿。
2人以上だったらボリュームたっぷりな「名物!陽気なポテトサラダ」がおすすめ。
なめらかムースのポテトにはマルサラを使った自家製マヨネーズを使っており、単体でもとても優しくまろやか。その上にのっているポーチドエッグを崩して半熟の黄身と合わせて、そのまま食べてもよし、バゲットにつけてもよしとかなり楽しめます。
メインには是非絶品手打ちパスタを!
こちらのおもてなし料理である「手打ちパスタ」はとにかく絶品!毎日メニューボードにあるパスタは7種類ほどあり、そのパスタすべてが「手打ち」なのです。イタリアらしいパスタを食べて欲しいという思いからとのことですが、あまりの美味しさに一人でいっても何種類も頼みたくなるほどなのです。
まず定番で食べていただきたいのが、「タリアテッレ ボロニェーゼ」。
平打ち麺のタリアテッレにボロネーゼのゴロゴロした肉の旨味が絡み、しっかりした味わい。ガツンとニクニクしいパスタが食べたいときにおすすめ。
そして黄色が目にも鮮やかな、「コルドネッティ からすみをかけたアーリオオーリオ」。
ちぢれた細い麺にはガーリックやからすみの旨味をまとい、これが美味しくない訳がありません。そしてワインともとても合うんです。
最後はスペシャリテな「リコッタチーズとほうれん草をつめたトルテッローネ」も。
餃子のようにかわいく包み込まれたパスタからはリコッタチーズのさっぱりとした旨味、それを包み込むような滑らかなクリームソースが加わり、まったりと旨い。乳製品やクリーム系がお好きな方におすすめ。ワインとのマリアージュもバッチリですよ。
陽気なイタリアンバルは人を引きつける魅力に溢れている
ちなみに店名の「AURELIO」とはイタリア語で太陽のように明るいという意味とのこと。お店に行くと分かるのですが、ソムリエの大木氏が放つ明るさにみんながハッピーになれる、そんな雰囲気も魅力なんです。
ここは小さなイタリアが存在する空間。ワイン好きでもそうでなくても、楽しく美味しく幸せになれることまちがいなし。気になる方は是非訪れてみてくださいね。