飲んだ後のシメに最高なラーメンが、山形県酒田市に登場
言わずと知れた、ラーメン消費量全国1位を独走する山形県。中でも北西部に位置する酒田市は、市内のラーメン店の自家製麺率が8割を超えるという、他に類を見ない麺大国であり、地元のファンはもちろん、我々のような遠征者たちの舌をも唸らせている。
その一方で、酒田市内のラーメン店(ラーメン・中華そば類を供する飲食店も含む)の多くが昼のみの営業、さらに夜営業をしている店でも19時半~20時辺りに閉店する店が大半を占めるため、1日になるべく多くのラーメン店を回りたい遠征者にとって【高い壁】があるという側面も持つ。
そんな酒田市に2015年9月にオープンしたのが、今回紹介する『出前ラーメン店 飛脚』。創業当初は【出前専門店】だったが、今春頃より店舗でのラーメン提供を開始。
という事で、早速お店に行ってみた。
所在地は周囲に居酒屋やスナックがひしめく【酒田市中町】という、酒好き&麺好きにはたまらないロケーション。私が泊まった酒田駅前のホテルからも徒歩15分ほどと、遠征慣れしている方なら苦にならない程度の距離。
メニューは「煮干中華」の一択のみで、サイズによって
小…700円
中…750円
大…850円
という設定で、有料トッピングが5種類ほどというシンプルで潔い構成。
どのサイズでも、麺を【ストレート麺】と【ちぢれ麺】の2種から選べる。
私がこの日選んだのは真ん中の「煮干中華 中 ストレート麺」。
スープはメニュー名に冠する通りに、煮干がクッキリと出たシャープな出で立ち。飲み口はあっさりとしているが、僅かなほろ苦さを伴ったコクが深みとヒキを形成、グイグイ飲ませる力がある。
合わせるストレート麺はやや硬質で、ハリとコシが強くスープに負けない存在感。モチモチとした多加水麺が多い酒田市においては、異端と言えるかも知れない。
ガシッと繊維質が詰まった感のある豚モモ肉のチャーシューは、厚さ4~5mmながら噛み応えバッチリ。と、深夜帯営業の店でここまで高次元のラーメンを供している事自体が驚異なのだが、さらにコレが出前で食べられると考えると、このまま店だけで食べて帰るのは(遠征の費用対効果上)もったいない!
という事で、出前でも食べてみた。
出前対象エリアを事前(当然、遠征出発前の予約時)に確認した上で宿泊予約したのが、同市本町2丁目にある『若葉旅館』。今回の本文とはあまり関係ないが、サービスはきめ細やかだし、徒歩で飲みに出かけるのにも便利だしで、個人的にオススメ。
本当に『飛脚』のラーメンが宿泊先に出前された!
22時半頃に出前依頼の電話をかけ、23時チョイ過ぎ頃にラーメンが到着。こんな遅い時間にラーメンの出前が届くという事にテンションが上がり、机上のノートPCを片付ける前に写真撮影。かれこれ15年以上ラーメンの食べ歩きをしているが、ラーメンの背後にノートPCが写り込むという現象は当然初めて(笑)。
前日のお店での時と同様、大判の海苔も付いてくるのだが、海苔を乗せていない状態で一度ラップをし、その上に海苔を乗せてもう一度ラップをするという、出前店ならではの配慮に感心。
この日は「煮干中華 中 ちぢれ麺」に「キザミチャーシュー(100円)」をトッピング。
大筋の感想は前日と変わりないが、プリプリと弾ける口当たり、スープとの親和性の高さという点はちぢれ麺ならでは。双方それぞれの良さがあるので、お好みでお選び頂きたい。
また、適度な油脂感がスープのコク深さに寄与しているだけでなく、スープや麺が冷めるのを防ぐ役割も果たしており、旧来の出前ラーメンにありがちな弱点をキッチリと克服している事も付け加えておこう。
約1cm大に細かく刻まれ、一つ一つの断面がしっかりスープを吸ったチャーシューが、ビールのアテにピッタリ。実際、コレだけで缶ビール1本空けたし。
これだけしっかり作り込まれたラーメンが、深夜に出前で食べられるなんて、まさに夢のよう。地元の方にはもちろん、エリア外から酒田市を訪れる方にもぜひお試し頂きたい。
営業時間:19:00~28:00(ラストオーダー27:30)
定休日:日曜、その他不定休
店主ブログ:http://ameblo.jp/hikyaku0719/
紹介しているお店はこちら!
- 出前ラーメン店 飛脚
- ラーメン JR羽越本線 酒田駅 徒歩18分
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