沖縄のローカルフードを目指す
ご当地グルメ研究家の椿です。
今回は沖縄だよ〜!
那覇でローカルフードに出会いたかったら、手っ取り早いのは第一牧志公設市場だろう。
国際市場近くにあり、地元の人から観光客まで、大勢の人でいつも賑わっている。
鮮魚、お肉、野菜、果物、お菓子などがズラリと並び、買ったものを2階の食堂で調理してもらうこともできるので、那覇に行くなら外せない場所だ。
が。
市場は市場でめっちゃ楽しいんだけど、今回はそのすぐ近くにある一軒のお店を目指した。
まるでカフェのような佇まい。
こんなオシャレなお店にローカルフードがあるのか……?と疑問を持つかもしれないが、全く心配ご無用。
このお店は、沖縄県民のソウルフード・おにポーの専門店なのだから。
おにポーとは何だ?
おにポーとは、ポークたまごおにぎりのこと。
この店はその名もズバリ、
ポークたまごおにぎり本店!
ここで言うところの“ポーク”とは、豚肉ではなくランチョンミートなの。
沖縄ではランチョンミートがよく食べられており、大衆食堂のメニューでも『ポークたまご(スライスしたポーク&卵焼き)』は定番中の定番。
そして、『ポークたまご』を具にしたおにぎりは、昔からスーパーやコンビニなどで売られており、梅干しや鮭などのおにぎりと共に並ぶほど一般的なもので、沖縄中で愛されているのだ。
元祖おにぎらずはコレだ!
この写真は、那覇市内のスーパーに並んでいたポークたまごおにぎりちゃんたち。
おそらく、これを見て「あれ?」っと思った人もいるだろう。
おにぎりって書いてあるのに、にぎってなくてサンドイッチみたいな形……
ここ数年で爆発的に大流行し、昨年末には「今年の一皿」にも選ばれたヤツ。
そう、おにぎらずじゃないか!!!!!
SNSなどで流れてくる画像を見るたび、「あれっ?これって沖縄のポークたまごおにぎりじゃないの???」と思っていたのは私だけではないはず。
どうやらインターネットを中心に話題となった『おにぎらず』は、約25年ほど前に掲載された、某人気料理漫画が元祖のようだ。
しかし沖縄では、それより以前から、にぎらないおにぎりが食べられていた。
つまり、元祖おにぎらずは沖縄にあり!
ハワイの料理『スパムむすび』とも関連してきそうな話なのだが、とりあえず今回はその話は置いておこう。
できたてホカホカが食べられる♪
ここでは、オーダーをしてから作ってくれるので、店頭ではできたてが食べられる。
やはりここはド定番、プレーンなポークたまごおにぎりをいただこう。
椅子に座って待っていると、電話が鳴るのが聞こえた。
地元の人がまとめて注文しているらしく、どうやら近くには配達もしているようだった。
作りたてが食べられるのはやっぱり嬉しいよね〜。
ここは2014年11月にオープンした新しいお店で、おにポー自体はあちこちで手軽に買えるものではあるが、意外なことに専門店は今まで他になかったという。
ハンバーガーのように紙に包まれたホカホカのおにポーが登場。
お供には、アイスティー(有料)をチョイス。
沖縄の昔ながらの大衆食堂などでは、水やお茶代わりに甘いアイスティー がテーブルに置いてあり、おかわり自由なお店もあるくらい、食事とセットなの。
だから、メニューにはお味噌汁もあったのだけれども、あえてのアイスティー でね!
ガブリとほおばると、卵の優しさとポークの塩っぱさがお米と相まって、美味しさが増幅する。
うーまーーーーーーーい♪
おにポーはランチョンミートを使っているので、一般的に塩っけが強いのだが、そこが絶妙なバランスで、あっという間にペロリと平らげられる。
できたてなので海苔がパリパリなのもまた魅力的ではないか!
他の具材もいろいろある。
自家製のあぶらみそ、高菜、ツナマヨなどの他、しょうが焼きや揚げ物など、おかずとドッキングしたガッツリ系おにポーも選べる。
朝7時から開いているので、朝ごはんがてら行って、店頭でできたてホカホカをいただくのはもちろん、テイクアウトにしてドライブのお供や、飛行機の中での空弁として食べるのもおすすめ!
第一牧志公設市場内やその周辺と併せて、朝ごはんのハシゴができるよ(笑)