うどんの具材と言えば、皆さんは最初に何を思い浮かべますか?
やはり定番と言えば「海老天」「きつね」「月見」などですが、福岡・博多で定番とされる具材は「丸天」と「ごぼう天」です。
最近はメディアでも、博多=ごぼう天みたいな紹介がなされて、県外でも「ごぼう天」をご存知の方も増えておられる次第です。
しかし、私自身は「丸天」「ごぼう天」と同じぐらいの好物で、卵(玉子)を具材に使ったうどんをついつい選んでしまいます。
●かけうどんに生卵を浮かべて「月見うどん」
●温泉玉子とつゆを絡めて「ぶっかけうどん」
●ゆで玉子に衣をつけて揚げた「玉子天うどん」
●熱々の釜揚げに生卵を絡めた「釜玉うどん」
●ぐつぐつと土鍋で卵が煮える「鍋焼きうどん」
●鉄板で麺と一緒に目玉を焼く「焼きうどん」
等など、そのバリエーションは多岐にわたる大活躍の具材です♪
今回は、丼物みたいに麺と玉子を絡めた「玉子とじうどん」で、福岡では「とじうどん」とも呼ばれポピュラーな食べ方であり、私が好んで頂いているお店の「玉子とじ」をご紹介いたします。
1.歴史ある筥崎宮のお膝元で、長年にわたって地元で愛され続けている名店『三勝うどん』
こちらは地元で長年愛されている、福岡市東区箱崎の『三勝うどん』です。
博多祇園山笠の「お汐井とり(お清めの儀式)」でもお馴染み、筥崎宮の鳥居のそばで営業されており、隣接する敷地に一台分だけ店の駐車場もあります。
こちらの「玉子とじうどん」は430円
見事なまでに老舗らしさが漂う、正に「安定感」という言葉が相応しい出来栄え♪
ふやふやの太麺は博多うどんの王道のコシ抜けで、お年寄りや離乳食でも大丈夫な柔らかさ(笑)
ふわっと感もありつつ割と硬めの部類で、カツ丼みたいに硬めにとじられて食べ応えを感じられます。
やはりこちらではカツ丼の注文が多く、かしわ飯も同じぐらいの比率で頼まれており、当然のごとく出汁の旨さが証明されてました!
しかも、私以外のお客さんは歩きで来られており、いかに地元に愛されて支えられているのかが、ひしひしと感じられるお店です。
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2.老舗中の老舗ながら地元サラリーマンと観光客が混在する、独特の活気に満ち溢れた人気店『うどん木屋』
二軒目は、昭和初期から営まれている博多区冷泉町の『うどん木屋』です。
お店の周辺は、オフィス街と町屋が混在する独特の雰囲気で、サラリーマンと観光客が入り乱れるという、この店ならではの賑わいが感じられます(笑)
敢えてここでは、ごぼう天とのコンビネーションをご覧頂きましょう。
ごぼう天うどん 440円 + 玉子とじ 200円
ここのとじうどんは、つゆが少し濁っていて玉子は緩いとじ具合ですが、いりこの風味と馴染んで出汁巻きみたいな味わいです♪
麺は細めで摘むとプツッと切れる柔らかさ、ふやふやと離乳食でも使えそうな茹で上がりで、これぞ博多うどんのコシ抜け具合!
ごぼうは金平ぐらいの細さに刻まれており、サクッとした食感と香ばしい揚げ上がりで、玉子との食感の違いも楽しい一杯です。
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3.博多駅のそばにも関わらず、それほど観光客はおらず昔ながらの風情が漂う、穴場の実力店『かねいし』
三軒目は博多駅からすぐの立地にも関わらず、無料駐車場が10台分ぐらい用意されていて、営業職のサラリーマンには嬉しいお店です。
とは言え、近所の会社の方が多く訪れているらしく、割りと駐車場が空いているのでありがたい限りですが…
一歩踏み入れれば、店内は入れ代わり立ち代わりの高回転状態で、店主も給仕の従業員もてんやわんやの状態です!
とじうどんの玉子は、別の鍋を使って調理されるためか570円と少し高めで、注文は肉うどん・ごぼう天・丸天が大半を占めています。
セルフのネギを盛り付ける前の佇まいは、薄暗さも含めてかなりワイルドですが、少し濁ったつゆに旨さを確信(笑)♪
麺はやわいが僅かにコシを感じる茹で上がり、とは言え部類で言えば「博多うどん」に属します!
玉子は固めのとじ具合で、刻んだ丸天や玉ねぎが一緒にとじられていて、完全に具材として玉子を味わうタイプです。
箸で持ち上げられるので子供さんでも食べやすく、全体的に優しい味わいに仕上がっています♪
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- かねいしうどん
- うどん 福岡市営空港線 東比恵駅 1番口 徒歩4分
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4.あの有名店で修行をされた、博多うどんを代表する平日でも行列の人気店『葉隠うどん』
この日は平日でしたが、開店前から私を含めて3人が並び、更に開店されてからも次々と客足が止まりません!
敢えて店名は申しませんが、同じ博多区内にある超人気うどん店で修行を積まれた、実力派の手打ちうどん店です!
ご近所の年配客も多くて、店主と顔馴染みの常連さんが身内の話をしたりしながら、地元に根付いている事を感じさせられます(笑)
こちらのとじうどんは、400円と今回の中では一番お安い設定です。
前述の『かねいし』とはかなり見た目も違い、「とじ」と言うよりは「かき玉汁」に近い出来栄えです(笑)
どちらからと言えば「茶わん蒸し」的で、食べるというよりはつゆと一緒に飲む感覚です。
自家製の平打ち麺はふやふやのコシ抜け食感で、この喉越しが癖になる忘れられない柔らかさ♪
玉子と絡む…、ではなくそれぞれを味わうタイプであり、これもまた「とじうどん」の醍醐味の一つです。