大皿料理と新鮮魚介が魅力、阪急石橋の居酒屋「おふくろの味 れんこん 」

小さな雑居ビルとかに入っているお店って、気にはなるんだけど、
わざわざ上の階まで行くのが面倒くさいというのもあれば、ちょっと勇気いるところもあったりなんかして。
阪急石橋駅周辺にも、その手のビルがちらほらあって、大概はスナックやラウンジなどが軒を連ねている。カラフルなスナック看板が主張してくるそんな中で、ビシッと赤い看板で昭和な雰囲気を醸し出す店がある。 
ビルの階段をあがった奥に、年季の入った引き戸、「酒房れんこん」だ。
外からは想像つきにくいんだけど、案外と広目で、民芸調の落ち着いた空間だったりする。この店をおかあちゃんが一人切り盛りする。イメージ的にはママと呼ぶ方が表現合うかな。

入口から奥へかけてのＬ字カウンターに、右手にはちょっとした座敷もある。民芸調とは書いたけど、年月を経て創り出されたリアル昭和の居酒屋だ。
カウンター席の目の前には、美味そうな惣菜が並ぶ。おっちゃんには、こういうのが響く。ついつい中腰になって、何があるかなぁと物色してしまう。

店内を見回したが、メニューがあらへん･･･
ま、とりあえず瓶ビールもらうか。
酒の肴には、この目の前の大皿にある、お茄子と牛肉を甘辛く炊いたんからもらおうかな。
甘ったるすぎるのはあまり好きでなくて、でも、甘さとかコクとかはある程度欲しいんだよね、というところを絶妙についてくる。最初から美味い。何なら、ご飯欲しいもんね。

「酢のもんも食べとかなあかんな。」
単純に酢の物って大好きなんだけど、こういうところに来ると、妙に身体のこと気にして、普段食べないようなものや、バランスの良い食事を考えている自分がいたりする。酒飲みに来てんのに。
酢の物といえば、タコときゅうりのコンビが抜群よね～
このタコ、身がしっかり弾力で、噛むほどにタコオリジナルな潮の香りと甘みを醸し出してくる。だから、この大振りカットなのか･･･ずっともぐもぐしていたいアイテムだ。 

さっきも少し触れたけど、この店にはメニューが掲げられていない。何があるかはママに聞くことになるんだけど、食べたいもの言ったら、どこかのドラマみたいに「あるよ」、なんてことになるのかしら。

カウンター席奥のところに、冷蔵ケースもあって、ここにいくつかの魚介が並んでいる。
ここのネタは、基本、阪急庄内の豊南市場「但馬水産」で仕入れたものなんだけど、この「但馬水産」、毎朝竹野から新鮮な魚介を運んでくるのだそうな。日によって、仕入れられない場合でも、美味しいのんは食べられる。

じゃあ、お刺身食べようと思って、何にしようかなと悩んでいると、ちょこっとずつ盛り合わせにしようかと言ってくれた。
きずし、かんぱちに、お！中トロでてきたか。ウメー
きずしもええシメ具合やわ。

「よかったら、これちょっと食べてみて」
そうそう、このお店に来ると出してくれる「やめられん味噌」。
北海道から取り寄せているって言ってたかな･･･ミンチに山椒などの山菜をお味噌で煮合わせた、佃煮というかご飯のお供アイテム。お味噌は甘めなんだけど、ひりりと辛さがあるウマウマアイテムだ。
これをつまみながら、焼酎「れんと」いただいたりなんかして。

ママのキャラクターもまたいいんだよね。
一人で切り盛りしているのに、毎日休むことなく営業しているんだって。お客さんと出会ったり話したり出来ることが本当に楽しいという。おかげで、今回も、よーしゃべったわ。

料金を一つ一つちゃんと聞いてないけど、瓶ビール2本、焼酎「れんと」、刺身盛り合わせ、酢の物、茄子の炊いたんで、3500円くらいだったよ。

やっぱり、また来たくなる店だわ。気になる人は是非。