中目黒では行列で有名なピッツェリア
「中目黒で行列の出来る店」と言うだけで、「da ISA」のことだと思う人は多いと思います。
多くのテレビ番組や雑誌で何度も紹介され、ピザ味のスナック菓子の監修までした超人気店です。
しかし、最近では並ばないでも気軽にランチに行けるようになったので「並ぶのが嫌いで行かなかった」と言う人は、このチャンスにぜひ世界一のナポリピッツァを体験してみてください。
皆さんはこの「da ISA」という店名の由来はご存知ですか?
ナポリでの修業時代にHISANORIという名前が長くて発音しにくいイタリア人から「(H)ISA(イーサ)」と呼ばれていたことが由来になっています。
お店もオーナーの山本さんがこだわった、ナポリの食堂をそのままに再現したような店です。むき出しの蛍光灯や配管の見える天井、数多くのピッツァ選手権の優勝トロフィーやナポリピッツァの象徴でもあるプルチネッラ(道化師)の人形たちなどが壁の棚に無造作に置かれている様子、その店に訪れた有名人の写真などが飾られた店内で、気取らずにワイワイとピッツァを楽しむ空間を演出してくれています。
きちんとクロスのかかった高級感のあるフレンチやイタリアンで気取って食事するのも楽しいけれど、仲間同士でビールとピッツァをさくっと楽しみたいなら「ナポリ食堂」を再現したこういう店で楽しみたいですね。
スタッフもフレンドリーなナポリスタイルの接客を心得ていて、楽しい気分で食事ができます。
看板や、薪窯の装飾、店の入り口に揚げ物などのテイクアウトが並ぶところや、店内の装飾などを見ると修業先のプレジデンテをリスペクトしているのがよく分かりますね。
世界一の技を目の前で
ダ・イーサのオーナーの山本尚徳氏は、2007年、2008年と、ナポリで行われた世界ピッツァ選手権で2年連続優勝。翌2009年も入賞し、大会史上初3年連続入賞を果たした世界一のピッツァ職人です。日本全国に多くのピッツァ職人が居ますが、「徹子の部屋」に出演したのは山本さんだけです(^_^)/。
da ISAでは生地作りは、昔ながらのナポリのやり方を忠実に守っています。ナポリピッツァの技術は日々進歩していて、発酵を促すための酵母を工夫したり、長時間発酵で旨みや食感を増すために冷蔵庫を使った製法など、皆さん旨いナポリピッツァを作るために色々工夫をしています。
しかし、山本さんは師匠から学んだ昔のナポリの伝統的製法に忠実に生地作りを行っているそうです。発酵を促す酵母などは極力少なめに、冷蔵庫なども使わずに、木箱を使ってなるべく自然の力で発酵させているそうです。
焼き上がりも僕の好きなバリッとした焼き上がりがこの店の特徴です。
ピッツァの前のお楽しみ
前菜は僕はいつもグリーンサラダを頼みますが、タコのサラダやアンジョレッティ(揚げたピザ生地のサラダ)、ゼッポリーネなど色々なナポリっぽい前菜をつまみながら、ビールやワインを飲むのもお薦めですよ。
何度も通って仲良くなること!
本場のナポリスタイルのお店って、日本の田舎の食堂と同じで、何度か通いながら話をして仲良くなってしまえば、自分の食べたいものを作ってもらえる魔法のレストランのように楽しめます。
山本さんは、メニューには書いてないようなメタメタ(ハーフ&ハーフ)や、ドルチェピッツァ(デザートピザ)、大きなサイズのピッツァだって作れる知識と経験、高い技術もしっかりと持っているピッツァ職人ですから、自分だけのピッツァを焼いてもらえるように、まず通って仲良くなって、ダ・イーサの魅力を何倍も引き出してください。
山本さんが作る口溶けの良い軽い食感の生地は、サイズが大きくても1枚ぺろりと食べられるように作られています。周りに流されず、流行を追わず、自分が信じる道を走り続ける、その道の後をまた追う後輩達のお手本となるように道を踏み固めていく山本尚徳さん、カッコいいですね。
最後までナポリ気分をどうぞ
ダ・イーサに来たら、そこはナポリと同じように食後にはエスプレッソやレモンチェッロ、グラッパなどの食後酒を楽しむのも素敵な時間です。
この店では、中目黒にある高級イタリアンではなくて、ナポリの下町にある大衆食堂の世界を楽しんじゃってくださいね。